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建設業での技能実習生受け入れガイド現状・要件・注意点を解説



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こんにちは!外国人雇用アドバイザーの八神です。

最近、建設業界の企業様から技能実習生の受け入れをしたいというご相談をよくいただきます。

建設業界では、労働力の高齢化や若者の建設業界離れにより人手不足が深刻化しており、外国人労働者は大変重宝されています。


本記事では

・建設業で技能実習生を受け入れるためにどうしたらいい?

・危険な仕事だからこそ、建設業で注意すべきことはなに?などを紹介していきます。



目次

  1. 建設業界の現状とは?

1.1  需要の高まり

1.2  人材不足の深刻化


  1. 建設業で受け入れ可能な作業

2.1  22職種33作業


  1. 建設業で技能実習生を受け入れるための4つの要件

要件1:  建設業許可を取得する要件 要件2:「団体監理型」で受け入れる 要件3:  建設キャリアアップシステムに登録する 要件4:  給与を「月給制」にする


  1. 技能実習生の離職や失踪を防ぐために企業ができること

4.1事前に業務理解を深めてもらう 4.2 業務連絡をこまめに取る

4.3 生活不安を取り除く

5.まとめ






1.建設業界の現状は? 1.1 需要の高まり

建設業界は、不動産開発だけでなく、インフラ整備の分野でも安定した需要があり、建設投資額は増加傾向にあります。しかし、受注競争の激化や資材価格の高騰により、業界全体の利益は大きく伸びていません。それでも労働環境や待遇の改善が進み、働きやすさは向上しています。

また、「国土交通省インフラシステム海外展開行動計画2022」にも示されているように、国内外のインフラ整備や老朽化施設の改修が必要とされ、今後も安定した市場が続くと見られています。


1.2  人材不足の深刻化

一方で、建設業は深刻な人手不足に直面しています。厚生労働省が2024年11月に発表したデータによると、有効求人倍率は5.3倍と高く、求職者が極端に不足している状況です。

主な要因として、労働環境の厳しさ、長時間労働、一度離職した人が戻らないことなどが挙げられます。さらに、少子高齢化も影響し、業界全体の人材確保がますます難しくなっています。





2.建設業で受け入れ可能な職種と作業


2.1 22職種33作業

建設業で技能実習生が従事できる作業は22職種33分野あります。


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3.建設業で技能実習生を受け入れるための4つの要件

建設業で技能実習生を受け入れるには、以下の4つの要件を満たす必要があります。


技能実習生の受け入れ方法については、関連ブログを御覧ください。


要件1: 建設業許可を取得する

建設業法第3条では、軽微な工事(500万円未満の工事など)を請け負う場合は建設業許可が不要でした。しかし、技能実習生の受け入れには工事規模に関わらず許可取得が必須となりました。許可がない企業は手続きを進める必要があります。


要件2:「団体監理型」で受け入れる

技能実習生の受け入れは「団体監理型」を選択する必要があります。これは、商工会議所や事業協同組合などの監理団体が送り出し機関と契約を結び、企業は監理団体の指導のもとで実習生を受け入れる仕組みです。


要件3: 建設キャリアアップシステムに登録する

技能実習生を受け入れる企業と実習生は、「建設キャリアアップシステム」への登録が必須です。このシステムは建築技術者の資格や就労情報を管理するもので、業務効率化にも役立ちます。企業は実習生の受け入れ前に登録を済ませる必要があり、手続きには最長2カ月かかるため早めの対応が重要です。


要件4:  給与を「月給制」にする

技能実習生の給与は必ず「月給制」にする必要があります。これは、建設業では天候による作業中止が多く、日給制・時給制だと収入が不安定になり失踪などのリスクが高まるためです。月給制にすることで、安定した収入が保証され、実習生のモチベーション向上と雇用の定着につながります。




4.技能実習生の離職や失踪を防ぐために企業ができること

建設業は天候に左右され、肉体労働が伴うため過酷な環境になりがちです。そのため、技能実習生が途中で辞めたり、失踪するケースもあります。これを防ぐために、企業が注意すべき3つのポイントを解説します。


4.1 「働く前に知っておいてほしいこと」を丁寧に伝えよう

面接時に、建設業の特性や業務の危険性をしっかり説明することが重要です。動画などを活用し、天候の影響や肉体労働の負担を具体的に伝えることで、認識のズレを防げます。

労働環境を変えるのは難しいですが、事前に仕事内容や習得できるスキルを伝えることで、技能実習生も安心して働くことができます。


4.2 こまめな連絡で安心感を!出勤場所や時間の確認を徹底しよう

建設業では現場の移動や休日出勤があるため、出勤場所や時間の認識にズレが生じやすくなります。特に、日本語の理解が不十分な技能実習生には、詳細な連絡を複数回行い、誤解が生じないようにすることが大切です。


4.3 試験や生活の不安を解消!技能実習生をサポートしよう

技能実習生は1年目と3年目に試験があり、これに合格しなければ実習資格を失います。さらに、異国での生活や業務の責任から、大きなプレッシャーを感じています。

企業ができることとして、以下の取り組みが効果的です。

  • 金銭的なボーナスを支給し、努力を評価する

  • 実習生同士が良好な関係を築ける環境を整える

  • 言語面のサポートだけでなく、生活の一部をともにし信頼関係を築く

これらを実践することで、技能実習生の定着率を向上させ、より良い雇用環境を実現できます。




5.まとめ

建設業界では、安定した仕事量が見込める一方で、深刻な人手不足が続いています。そのため、今後ますます技能実習生の受け入れニーズが高まるでしょう。


技能実習生を受け入れるには、以下の4つの条件を満たす必要があります。

  • 建設業許可の取得

  • 団体監理型の利用

  • 建設キャリアアップシステムへの登録

  • 給与の月給制


また、技能実習生が安心して働ける環境づくりも重要です。

  • 事前に仕事内容を丁寧に説明すること

  • 日頃から密にコミュニケーションを取ること


上記を徹底することで、トラブルを防ぎましょう。

さらに、生活面でのサポートを行うことで、技能実習生の離職や失踪を防ぎ、長期的な雇用につなげることができます。

技能実習生と企業、双方にとって良い環境を整備し、持続可能な人材確保を目指しましょう!


この記事では、建設業界における技能実習生の受け入れについて解説しました。

「うちの会社でも技能実習生を受け入れてみたいけど、何から始めたらいいかわからない…」

「外国人材の受け入れに興味があるけど、うちの会社でも大丈夫かな…」

もし少しでもそう思われたら、ぜひお気軽にご相談ください。

貴社の状況に合わせて、最適なご提案をさせていただきます。


 
 
 

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